カント入門

カント入門 (ちくま新書)

カント入門 (ちくま新書)

正直よく理解できないところが多かった。哲学コンプレックスがあるのか、どうしてもこういうのを読みたくなってしまう。

  • 相反する命題のペアを、カントは二律背反(アンチノミー)と名付けた。
    • アンチノミーこおそが理性批判の発端である。
    • 同じアンチノミーを形成する一組の命題ペアのうち
      • 肯定命題(〜である)を「テーゼ」
      • 否定命題(〜でない)を「アンチテーゼ」
    • 普通パラドクスとかディレンマと呼ばれているものである。
  • アプリオリとアポステリオリ
    • アプリオリ」経験に由来せずに、不変性と必然性を持つこと
      • カント以前(特にライプニッツにおいて)は、アプリオリと、生得的はほぼ同義だった。
      • しかしカントの場合、経験に先立つ(経験に由来しない)という意味を出ないという意味で使う。そのメルクマールは、「普遍的妥当性」と「必然性」を持つこと。
    • 「アポステリオリ」経験に由来し、特殊的で偶然的であること。獲得的、経験から獲得されたこと。
  • 「道徳は不可避的に宗教に通じる」
    • 純粋理性批判
    • ただし、「道徳は宗教を全く必要としない」とも言っている。
    • 道徳に、ではなく、宗教に対する条件指定。
      • 宗教は、道徳という条件を満たして初めて宗教である。
  • 原罪
    • 原罪: 相続された罪
    • 原罪を個人の罪と説くのは筋違い。またこれを自分の罪と自覚するのは、敬虔ではなく、単なる卑屈にすぎない。
  • カントのカテゴリー(判断表、カテゴリー表)
    • 判断の量 -> 量のカテゴリー
      • 全称判断(すべてのAはBである) ->単一性
      • 特称判断(若干のAはBである) ->数多性
      • 単称判断(このAはBである) ->総体性
    • 判断の質
      • 肯定判断(AはBである) ->実在性
      • 否定判断(AはBでない) ->否定性
      • 無限判断(Aは非Bである) ->制限性
    • 判断の関係
      • 定言判断(AはBである) -> 実体と偶有性
      • 仮言判断(もしAであれあば、Bである) ->因果性と依存性
      • 選言判断(AはBかC(かD..)である) ->相互性
    • 判断の様相
      • 蓋然判断(AはBでありうる) -> 可能性/不可能性
      • 実然判断(AはBである) -> 現実性/非存在
      • 必然判断(AはBでなければならない) -> 必然性/偶然性
    • カントが「体系的」と称して自信をもっていたもの。